【InQrossカイゼンメーカー®】(3) 構成要素・活用シーン
こんにちは。イーアールアイの三浦です。
今回も、作業者の位置分析や動作分析ができて、改善活動に役立つ『InQrossカイゼンメーカー』について紹介していきます。
カイゼンメーカーの構成要素
【 ①ロケタグ(固定局)】
個別にID番号が振ってあって、ID番号を含めたビーコン電波を発信します。
作業者がよく滞在する場所に設置して利用します。
機械設備の操作盤や、ライン作業の持ち場、作業机、部品棚など、その現場にもよりますが作業者が滞在する場所は概ね予測できることが多いです。
【 ②ヒトタグ(移動局)】
複数のロケタグから電波を受信して、その受信状況をパソコン(カイゼンメーカーアプリ)にビーコン送信します。
また、内部にモーションセンサも内蔵していて、歩数や運動量、動作状態(止まっている、動いている、歩いている)を計測し、その情報もパソコン(カイゼンメーカーアプリ)に送信します。
作業者が胸ポケットに入れて所持します。
【 ③USBスキャナ+パソコン+カイゼンメーカーアプリ(基地局)】
WindowsパソコンにUSBスキャナを接続して、カイゼンメーカーアプリをインストールして利用します。
作業者の位置・動作を計測するフィールドに設置します。
ヒトタグから受信したデータを元にヒトタグ所持者の位置測位や動作分析を行います。
アプリでは作業者の位置や動作に関する情報を蓄積して、分析表示することができます。
クラウドを利用しないシステムなので、ネットワーク接続がない環境でも利用できます。
ファストスタートしやすい理由
■ スマートフォン不要。
位置測位用にスマートフォンを使うのは大変です。(意外と重い。セキュリティ管理が大変。機種依存。)
→ カイゼンメーカーは専用デバイスを利用するので、余計な機能が無く、軽くて小さく、扱いやすいです。
■ ゲートウェイ不要。
人にビーコンを持たせる測位手法では、高価なゲートウェイを沢山設置する必要があります。
→ カイゼンメーカーは電池式の小型ビーコン(ロケタグ)を固定設置。設置場所も自由。
■ 電源工事・ネットワーク工事不要。
電源工事やネットワーク敷設工事は1箇所数万円以上のコストがかかります。
→ カイゼンメーカーは特別な工事は一切必要なし。
■ クラウド接続・サーバー利用料不要。
クラウドサービスはランニングコストがかかる。サービスを止めたら収集したデータが見れなくなる。
→ カイゼンメーカーはクラウドを利用しないので、サーバー利用料も、通信料も不要。
■ カメラ撮影不要。
AIカメラでの分析はプライバシーの観点から従業員の不満が大きい。
→ カイゼンメーカーは内蔵のモーションセンサで動作状況を分析するので敷居が低い。
活用シーン例
例えば下記のようなシーンでInQrossカイゼンメーカーが活用できます。(一例です。)
【 機械オペレータの動作分析 】
1人で複数の加工機を担当する多台持ちをしている現場は多いですが、1人で何台の加工機を担当するのが適切なのか分かっている現場はほとんどありません。
担当する加工機が多すぎると加工機の稼働率を下げてしまいますし、少なすぎると加工が終わるまで何もすることがない手待ちが発生してしまいます。
機械の稼働状態を把握するIoTツールとカイゼンメーカーを組み合わせてデータ分析をすることで、適切な人員配置がわかるようになります。省人化・活人化ができて生産性の向上に繋がります。
【 みずすましの動作分析 】
広域を動き回るみずすまし作業者、ピッキング作業者が効率的に動けるようになると、生産性が上がりますし、安心・安全な職場づくりに役立ちます。
ある現場では、みずすまし作業者の歩数が1日2万歩を超えていました。(歩幅を75cmと仮定すると1日15kmを歩いていることになります。)
負荷が高い状態が続くと、疲労により不慮の事故が起こる可能性が高まりますし、作業員の定着率も悪くなります。
カイゼンメーカーを利用すれば、作業者の移動回数や歩数、運動量がどう変化したかを定量的に捉えることができます。レイアウト変更の前後での効果測定にも有効です。
【 ライン作業者の動作分析 】
生産性とは、Input(労働量)に対してどれだけ多くのOutput(生産量)が得られるか、効率面で表した指標です。
『労働生産性 = 生産量 ÷ 労働量』という公式が成り立ちます。
『生産量』は何個作れたか、『労働量』は何人が何時間作業したか です。
同じ個数の物を生産するのには『労働量』が少ない方が 効率が良いということになります。
カイゼンメーカーを利用すれば、作業員が持ち場に居た時間、モーションセンサで動作していた時間を計測し『労働量』を計算することができます。
InQrossカイゼンメーカーに興味がある方は、お気軽にお問い合わせください。