スタッフブログ

ホーム > スタッフブログ > 【絶賛開発中&協業求む!】漏水検知システム始めました

【絶賛開発中&協業求む!】漏水検知システム始めました

2022.08.08

こんにちは。イーアールアイの藤村です。  

今回は弊社が開発中の漏水検知システムと、実証実験の結果についてご紹介します。

本システムは、エイブリック株式会社様株式会社ミスズ工業様のご協力のもと、
弊社の社内制度を利用して開発を行い、2021年12月~2022年3月に株式会社ミスズ工業様の岩手工場(北上市)で実証実験を行いました。 

漏水検知システムについて

システム構成の概要は次の通りです。

(Built with Firebase)

漏水検知システムは、エイブリック様のバッテリレス漏水センサと、弊社が開発したBLE-Sigfoxゲートウェイを組み合わせた構成となっており、次の仕組みによって漏水した事を可視化します。

  1. 漏水センサは「一定時間毎の死活監視時」及び「漏水検知時」にBLEアドバタイズパケットを発信します。
  2. ゲートウェイはBLEアドバタイズパケットを一定時間受信し、その結果をSigfoxでSigfox Networkに送ります。
  3. Sigfox Networkは受信パケットからデータを取り出して、Google Firebaseのデータベース(Firestore)に送ります。
  4. PCやスマホ等のブラウザでデータを表示して漏水しているかを確認します。

※Firebase : Google社のBaaSです。
※BaaS : クラウドサービスの一種で、WEBアプリ開発時に必要なサーバ側の機能を一括して提供するものです。

以下は、実際にブラウザでデータを表示した際の動画です。
現在及び過去の漏水状態を確認する事ができます。

次に、本システムで使用している「エイブリック製バッテリレス漏水センサ」と、
通信技術「BLE」及び「Sigfox」について説明します。

エイブリック製バッテリレス漏水センサについて

エイブリック製バッテリレス漏水センサは、水濡れしたら自ら発電して無線でお知らせする新しいタイプの革新的な漏水センサです。
既存の工場や建物、設備に簡便に設置することが可能で、諦めていた既存施設の水漏れトラブルの検知が可能になります。

詳細については、エイブリック株式会社_バッテリレス漏水センサについてをご確認下さい。

BLE(Bluetooth Low Energy)とは?

BLEは低消費電力で通信データ量が少ないIoTに適した近距離無線通信です。

特徴詳細
低消費電力1つの電池で数年間利用することが可能
近距離通信~10m程度
※Bluetoothの機能/性能によっては、200-300m程の長距離通信が可能
通信速度10kbps程度

尚、こちらの別記事、株式会社ムセンコネクト_【サルでもわかるBLE入門】(1) BLEの基礎でも、BLEについての詳細な説明が載っています。

Sigfoxとは?

Sigfoxは低消費電力で通信データ量が少ないIoTに適した長距離無線通信です。

特徴詳細
低消費電力1つの電池で数年間利用することが可能
長距離通信数km ~ 数十km程度
送信データサイズが少ない1回に送信できるデータは最大12Byte
送信回数に制限がある1日に送信できる回数は最大140回
手軽に利用できる大手事業者が全国に基地局を設置
自前で基地局を用意する必要が無い
広いエリアをカバー国内人口カバー率95% (2022年6月時点)
回線利用料が安い 1回線あたり年額100円~

尚、別の記事Sigfox見守りシステムにて、Sigfoxについての詳細な説明を載せております。

実証実験について

1.概要

期間

2021年12月~2022年3月

場所

株式会社ミスズ工業様 岩手工場(北上市)

目的

過去に水漏れが発生した現場に漏水センサを設置し、本システムで漏水が検知できるかを確認する。
※実際に漏水事故が発生する可能性は低い為、故意に漏水センサを水に濡らすことで仮想の事故を発生させる。

2.環境

ゲートウェイを1台、漏水センサ2台を使いました。

各機材の位置関係
各機材の位置関係
ゲートウェイ 設置場所
ゲートウェイはSigfoxの電波を考慮し、窓際に設置
漏水センサ1 設置場所①
漏水センサ1は流し場の裏に設置

漏水センサ1 設置場所②
普段は黒縁ラックで隠れている
漏水センサ2 設置場所
漏水センサ2は自動洗浄機の裏に設置、
化工2(泉)

3.試験結果

漏水センサを水に濡らす試験を行い、漏水センサ1及び2の両方で漏水を検知する事ができました。
以下に、漏水センサ2「化工2(泉)」の結果について説明します。


通常時は漏水センサから、12時間毎に死活監視信号としてBLEアドバタイズパケットが発信されていることが確認できます。
また、漏水センサが漏水を検知した際には、死活監視信号よりも多くのBLEアドバタイズパケットを発信している事が確認できました。

実証実験結果
正常時
通常時は「正常です」とWeb表示
漏水時
漏水検知時は「漏水しています」とWeb表示

終わりに

漏水検知システムは現在絶賛開発中なので、
一緒に実証実験や共同開発したい企業様を随時募集しております!

また、弊社はBLE-Sigfoxなどのゲートウェイとクラウドサービスを活用したシステム構築を得意としていますので、IoTシステム構築等でお困りの方もお気軽にお問い合わせください!

お問い合わせはこちら

弊社製品、技術相談などのお問い合わせは下記よりお気軽にお問い合わせください。内容を確認後、担当からご連絡を差し上げます。
ページトップへ戻る
本サイトに記載の商品名、会社名は各社、各団体の商標または登録商標です。記載時にはTM、®マークを付記していない場合があります。